電界放射透過電子顕微鏡
概 要
fe-tem200
 電界放射型ナノサイズ領域の組成分析・構造解析用高分解能電子顕微鏡
 仕様:加速電圧 200kV、高分解能像観察、組成分析、収束電子回折、ナノ電子回折。
 特徴:サーマル・エミッション電子銃から生じた電子線を用いているので、電子線の波長が一定に近い。このため、色収差が少なく、電子ビームを有効に絞ることが可能であり、公称最小ビーム径0.5ナノ・メーター。高輝度が容易に得られる。このビームを用いることによりナノ・メーターサイズの領域に電子線を照射することができる。このため、ナノ・メーターサイズの領域の組成分析、収束電子回折、ナノ電子回折が可能である。また、高分解能電子顕微鏡像観察が可能であり、公称分解能は0.18nm。これらの機能により、結晶・非結晶材料の諸物性解明のために必要な情報を得ることができる。試料加熱・冷却ホルダーの使用により、高温度から低温度領域までの現象を電子顕微鏡内で再現させ、直接観察が可能である。
性能 特徴

FE-TEM200 電界放射透過電子顕微鏡
 日本電子製 JEM-2010F
  仕様:分解能  0.18nm
    加速電圧  80から200kV
    最大倍率  100万倍
  用途:金属材料、半導体、鉱物、セラミックスなどの構造解析、HREM観察像
   TEM観察像、EDS分析、ナノビーム回析、収束電子回析

利用申し合わせ

【透過電子顕微鏡利用申し合わせ】
JEM‐2000EX,JEM‐20l0F,JEM‐4000EX, H8100

l.電子顕微鏡の利用及び電子顕微鏡室の管理(利用日程清掃等)については,主たる利用者による利用者会議において協議・決定する.召集は装置責任者が行う.

2.装置責任者は利用者の互選によって選出する.任期は1年とし,再任を妨げない.

3.電子顕微鏡の利用者について:
 (a)岡山理科大学教員の研究・教育に利用するものとする.他研究機関の研究者の利用については,原則として許可しない.
 (b)主たる利用者でない教員が利用を希望する時は,装置責任者あるいは利用指導者に申し出る.装置責任者と利用指導者(機器センター電子顕微鏡担当教員)は協議の上利用の便宜を図る.

4.新規利用者の運転教育について:
 (a)新規利用者は,電子顕微鏡の原理,操作についての講習会に参加して,利用のライセンスを取得すること.講習会は年度始めに行う.
 (b)年度途中から利用したい場合は,装置責任者あるいは利用指導者に申し出て,
運転の講習を受けてライセンスを取得すること.
 (c)すでに他機関で電子顕微鏡利用の経験があり,電子顕微鏡の操作に熟達していると認められるものについては講習は免除される.
5.電子顕微鏡の運転について:
 (a)電子顕微鏡の利用方法,日程については年度始めに利用者会議で協議・決定する
 (b)利用予約方法
JEM‐2000EX:学内LANによる.
JEM‐20l0FおよぴJEM‐4000EX:当分の間,利用申込書に記入して装置責任者に提出して申し込む.学内LANでの時間割り当てが可能になった段階でそちらに切り替える.
 注:利用予定日に利用できなくなった時は,装置責任者あるいは利用指導者に速やかにLAN等を通じて連絡すること.
 (c)利用者は装置の運転日誌に必婁な事項(利用者名,利用時間等)を記入すること
 (d)装置の最高の性能を引き出して利用するように努めること.
 (e)装置に異常がある時は,装置責任者あるいは利用指導者に連絡し指示を受ける.その上で,トラプルの状況を日誌に記入すること.異常があることを知りながら装置を利用,あるいは放置してはならない.

6.電子顕微鏡室の利用について:
(a)電子顕微鏡観察の支障となる下記の行為は電子顕微鏡観察者の許可のない限り,原則として禁止する.
     暗室の利用,蒸着装置の利用,観察室への立ち入り.
 (b)電子顕微鏡建て屋内での飲食を禁ずる.室内を清潔に保つためと,微小生物が室内に発生し,装置内に入るのを防ぐため.
 (c)その他,室内の整理整頓に協力すること.実験終了後.は試料準備に用いた小物の整理をすること.各自が持ち込んだ試料は実験が終わったら必ず持ち帰ること.

7.利用料金について:
 (a)消耗品(フィルム,現像用薬品等)については,実費を利用者が支払うものとする.
 (b)装置利用料については別に定める.

8.利用者の申し合わせ事項違反について:
上記申し合わせに違反し,注意にも関わらず改善されないと認められるときは利用を禁止する.

9.この申し合わせは,平成9年4月1日から施行する.