原子直視電子顕微鏡
概 要
tem400
 仕様:加速電圧 400kV、高分解能像観察、エネルギー損失電子線分光。
 特徴:加速電圧が高く、電子線の波長が短く、高分解能電子顕微鏡像観察が可能であり、公称分解能は 0.18 nm である。また、試料ホルダーが「トップエントリー方式」であるため、高分解能像観察が精度良く実施できる。また、電子線が試料を透過する際、試料構成原子との相互作用によって生ずるエネルギー損失の情報を得ることができる「エネルギー損失電子線分光装置(EELS)」が設置されている。これを活用することにより、結晶・非結晶材料の諸物性値を決定する構成原子の結合電子状態に関する情報を得ることが可能である。従来、物性値の解釈が原子構造から行われてきた分野に、電子論に基づくが考察が可能になり、ナノテクノロジーの発展が、さらに進歩する可能性を有している。
性能 特徴

TEM400  原子直視電子顕微鏡
 日本電子社製 JEM-4000EX
 加速電圧400kV  
  保証点間分解能 0.18nm イメージ・インテンシファイヤ付き TVカメラ付属
 高分解能構成では、トップエントリー型試料交換機構、±20°試料傾向が可能。分析仕様構成ではサイドエントリー型試料交換機構となり、高温試料ホルダーにより室温から1000℃の広い温度範囲に試料を保持することが可能。

利用申し合わせ

【透過電子顕微鏡利用申し合わせ】
JEM‐2000EX,JEM‐20l0F,JEM‐4000EX, H8100

l.電子顕微鏡の利用及び電子顕微鏡室の管理(利用日程清掃等)については,主たる利用者による利用者会議において協議・決定する.召集は装置責任者が行う.

2.装置責任者は利用者の互選によって選出する.任期は1年とし,再任を妨げない.

3.電子顕微鏡の利用者について:
 (a)岡山理科大学教員の研究・教育に利用するものとする.他研究機関の研究者の利用については,原則として許可しない.
 (b)主たる利用者でない教員が利用を希望する時は,装置責任者あるいは利用指導者に申し出る.装置責任者と利用指導者(機器センター電子顕微鏡担当教員)は協議の上利用の便宜を図る.

4.新規利用者の運転教育について:
 (a)新規利用者は,電子顕微鏡の原理,操作についての講習会に参加して,利用のライセンスを取得すること.講習会は年度始めに行う.
 (b)年度途中から利用したい場合は,装置責任者あるいは利用指導者に申し出て,
運転の講習を受けてライセンスを取得すること.
 (c)すでに他機関で電子顕微鏡利用の経験があり,電子顕微鏡の操作に熟達していると認められるものについては講習は免除される.
5.電子顕微鏡の運転について:
 (a)電子顕微鏡の利用方法,日程については年度始めに利用者会議で協議・決定する
 (b)利用予約方法
JEM‐2000EX:学内LANによる.
JEM‐20l0FおよぴJEM‐4000EX:当分の間,利用申込書に記入して装置責任者に提出して申し込む.学内LANでの時間割り当てが可能になった段階でそちらに切り替える.
 注:利用予定日に利用できなくなった時は,装置責任者あるいは利用指導者に速やかにLAN等を通じて連絡すること.
 (c)利用者は装置の運転日誌に必婁な事項(利用者名,利用時間等)を記入すること
 (d)装置の最高の性能を引き出して利用するように努めること.
 (e)装置に異常がある時は,装置責任者あるいは利用指導者に連絡し指示を受ける.その上で,トラプルの状況を日誌に記入すること.異常があることを知りながら装置を利用,あるいは放置してはならない.

6.電子顕微鏡室の利用について:
(a)電子顕微鏡観察の支障となる下記の行為は電子顕微鏡観察者の許可のない限り,原則として禁止する.
     暗室の利用,蒸着装置の利用,観察室への立ち入り.
 (b)電子顕微鏡建て屋内での飲食を禁ずる.室内を清潔に保つためと,微小生物が室内に発生し,装置内に入るのを防ぐため.
 (c)その他,室内の整理整頓に協力すること.実験終了後.は試料準備に用いた小物の整理をすること.各自が持ち込んだ試料は実験が終わったら必ず持ち帰ること.

7.利用料金について:
 (a)消耗品(フィルム,現像用薬品等)については,実費を利用者が支払うものとする.
 (b)装置利用料については別に定める.

8.利用者の申し合わせ事項違反について:
上記申し合わせに違反し,注意にも関わらず改善されないと認められるときは利用を禁止する.

9.この申し合わせは,平成9年4月1日から施行する.