磁化特性測定装置Magnetic Property Measurement System
概 要
MPMSは,SQUID(量子干渉磁束計)と超伝導マグネットを組み合わせた万能型の磁気特性測定装置である.SQUIDを用いることで磁化(磁化率)や磁気ヒステリシス特性,それらの温度変化を極めて高感度に測定できる.印加磁場は超伝導マグネットを用いることで,最大±50 kOeまで可能である.この50 kOeという大きな磁場中でも, SQUIDを安定に動作させて微弱な磁化を測定できるのが本器の最大の特長である.試料の温度は,ヘリウムガスにより1.9 Kから400 Kの範囲で変えることができる.オプションの高温用オーブンを組み込めば,300 Kから800 Kの範囲でヘリウムガス雰囲気中での加熱測定が可能である.測定速度を向上させるRSO(試料振動型)測定と,温度を連続的に可変させるスイープ測定の組み合わせにより,1K/min程度の速度で安定に測定可能である.また,蒸発したヘリウムガスは自動的に液化されるため,最長2年間液体ヘリウムを補給することなしに連続運転でき,使用効率が大幅に向上している.
名称(略称) | 磁化特性測定装置(MPMS) |
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型番(メーカー) | XL-5 (米国Quantum Design社) |
印加磁場範囲 | -50 kOeから+50 kOe (±5T) |
温度可変範囲 | 1.9 K~400 K (300 K~800 K 高温炉使用時) |
相対感度 | 2x10-7 emu (2 x 10-10 Am2(@50 kOe)); 最大測定値: ±5 emu |
その他 | RSO測定,連続温度スイープ測定 ヘリウムガス再凝縮装置(EverCool)による自動液化運転 |
設置場所 | C7号館1階④室 |
機器責任者 | フロンティア理工学研究所 畠山 唯達 |
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